
ハードウェア設計技術者のキャリアパスを探る
電子機器の心臓部を作る仕事、それが機器設計技術者です。身近にあるコンピュータや携帯電話、家庭電化製品など、様々な電子機器の中で中心的な役割を果たす部品の設計を担います。具体的には、電子回路の設計や、電子部品を配置する板の設計、部品の選定などを行います。製品の性能はもちろん、製造にかかる費用や、壊れにくさも考慮しながら、求められる条件を満たす部品を開発します。開発の全工程に携わるため、設計だけでなく、実際に試作品を作り、性能を評価し、問題点がないか検証し、改善していくといった作業も行います。また、製品開発には多くの部署が関わっています。そのため、他の部署との連携も大切な仕事です。さらに、利用するお客さまと技術的な内容について話し合うこともあります。近年は、あらゆる物がインターネットにつながる技術や人工知能技術の発展に伴い、求められる技術は高度化しています。新しい技術を常に学び、自分の技術を高めていくことが重要です。
機器設計技術者の仕事は、大きく分けて、要件定義、設計、試作、評価、検証、量産の6つの段階に分けられます。まず、どのような製品を作るのか、必要な性能や機能は何かを決める要件定義を行います。次に、回路図を作成したり、部品を選定する設計を行います。そして、設計に基づいて試作品を作成し、実際に動作させて性能を評価します。評価結果に基づいて設計を修正し、問題がないか検証を行います。最後に、製品として大量生産するための準備を行い、量産を開始します。このように、機器設計技術者は製品開発の全工程に関わり、製品の品質や性能を左右する重要な役割を担っています。高い専門知識と技術力、そして常に新しい技術を学ぶ姿勢が求められる、やりがいのある仕事と言えるでしょう。