雑所得

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会計

転職とリスキリングで雑所得を攻略

お金を稼ぐ方法は様々ですが、税金の計算では、収入の種類ごとに計算方法が違います。お給料をもらっている会社員の方であれば「給与所得」、自分で事業を営んでいる方であれば「事業所得」、土地や建物を貸して家賃収入を得ている方であれば「不動産所得」といった具合です。このように、収入の種類にはそれぞれ名前がついており、それぞれに合った計算方法で税金を計算します。 では、これらのどれにも当てはまらない収入はどうなるのでしょうか?例えば、本を書いて印税をもらったり、講演をして謝礼をもらったり、宝くじに当たったり、株やFXで短期的に利益を得たりした場合などです。このような、他の種類に当てはまらない様々な収入は、「雑所得」として扱われます。いわば、他の所得のどれにも当てはまらない「その他」の収入を全部まとめて「雑所得」と呼んでいるのです。 雑所得の税金の計算方法は、収入から必要経費を差し引くというシンプルなものです。ここで言う必要経費とは、その収入を得るためだけに直接使ったお金のことです。例えば、講演の謝礼をもらうために使った交通費や資料を作るためのお金、印税をもらうために本を書くのに使ったお金などが該当します。これらの必要経費を収入から差し引いた残りが、実際に税金を計算するもとになる金額です。 このように、雑所得は様々な種類の収入をまとめて扱うため、それぞれの収入の性質やどこから発生したのかといった細かい点はあまり重要視されません。むしろ、他の所得にはっきり当てはまらない収入は、とりあえず全部まとめて雑所得として計算してしまう、という考え方の方が近いでしょう。だからこそ、雑所得は、多種多様な収入を包括的に扱うことができる便利な分類と言えます。