
外貨建て取引と為替変動リスク
外国のお金で取引を行うことを、外貨建て取引と言います。普段私たちが使っている円ではなく、アメリカドルやヨーロッパのユーロ、中国の人民元など、様々な国の通貨が使われます。世界中が繋がりやすくなった今の時代、日本の会社が外国の会社と取引をする機会は増えており、外貨建て取引は当たり前のものとなっています。具体的には、外国から材料を仕入れる時や、外国に商品を売る時、外国の会社にお金を出資する時など、様々な場面で外貨建て取引が行われています。これらの取引は、国と国との貿易や投資を盛んにするために大切な役割を担っています。
外貨建て取引を行う場合、取引した時点での交換比率(為替レート)を使って円に換算し、帳簿に記録する必要があります。例えば、1ドル150円の時に100ドルの買い物をした場合、15000円として帳簿に記録します。そのため、この為替レートの上がり下がりは、会社の利益に大きな影響を与える可能性があります。もし、1ドル100円の時に100ドルの買い物をしていたら、10000円で済んでいたところが、150円の時には15000円かかってしまうからです。反対に、1ドル200円の時に100ドルの商品を売れば、20000円の売り上げになりますが、100円の時には10000円にしかなりません。このように、為替レートによって利益が大きく変わるため、会社は為替レートの変動による危険性をしっかり管理することが重要です。急激な為替の変動に対応できる準備をしておくことで、損失を少なくし、利益を最大化することに繋がります。