内々定

記事数:(2)

転職用語

転職と内定:知っておきたい違い

仕事を探す中で誰もが一度は耳にする「内定」という言葉。努力が実を結び、新たな出発点となる大切な知らせです。しかし、新卒者と転職者では、この「内定」の意味合いが少し違います。まず、新卒者の場合、「内々定」という言葉がよく使われます。これは、卒業前の学生に対して出される仮の約束です。多くの場合、大学3年の秋頃に内々定が出ますが、卒業する4月1日までは正式な内定ではありません。企業側は、学生が卒業できるか、気持ちが変わっていないかなどを確認した上で、正式な内定を出します。これは、新卒の学生はまだ社会経験が浅く、将来への見通しが変わりやすいことを考慮しているためです。卒業までの間、学生が他の企業から内定を得たり、進路変更を考えたりする可能性も残されています。企業は、このような状況変化に対応するため、内々定という段階を設けているのです。一方、転職活動での内定は、新卒の「内々定」とは大きく異なり、正式な採用決定を意味します。企業は、転職希望者のこれまでの経験や能力、そして人となりを総合的に見て判断します。転職活動での内定は、「あなたと一緒に働きたい」という企業の強い意志表示であり、正式な雇用契約の始まりを告げるものです。転職者は、既に社会人としての経験を積み、自分の進むべき道を明確に示せる立場にあります。だからこそ、転職活動での内定は、新卒のそれと比べて、より重い責任と期待を伴うものと言えるでしょう。企業と転職者、双方が真剣な覚悟を持って臨むため、内定は単なる採用決定ではなく、新たな協働関係の構築を象徴するものなのです。
転職用語

内々定の仕組みと注意点

内々定とは、企業が新卒の学生を採用する際に、正式な内定を出すよりも前に、採用したいという意思を伝えることです。これは、まだ正式な内定ではないため、法的な力はありません。多くの場合、卒業年度の10月より前に採用活動が行われますが、この時点では企業は正式な内定を出すことができません。法律で禁止されているからです。優秀な学生を他社に取られないようにするために、企業は内々定という形で採用する予定であることを伝えます。これは、企業と学生の間で交わされる口約束のようなものです。 学生にとっては、内々定をもらうことは将来の仕事を決める重要な一歩となります。しかし、正式な雇用契約ではないため、注意が必要です。企業側も、内々定は正式なものではないため、取り消す可能性があることを理解しておく必要があります。内々定の段階では、まだ企業と学生の関係は変わりやすく、最終的な決定には至っていません。このことを、企業と学生の双方がきちんと認識しておくことが大切です。 内々定をもらってから正式な内定が出るまでの間は、企業と学生がお互いをより深く知り、良い関係を築くための期間です。企業は、会社の説明会や職場見学などを開催し、学生に会社の雰囲気や仕事内容をより詳しく知ってもらう機会を設けます。学生は、自分がその会社で本当に働きたいのか、会社の文化や価値観に合うのかをじっくり考える時間を持つことができます。また、疑問点や不安な点を企業に質問し、解消することも重要です。このように、内々定期間は、企業と学生が良好な関係を築き、正式な内定に向けて準備を進めるための大切な時間となります。