
入国審査官:国境の守護者とその未来
国の玄関口を守る仕事である入国審査官は、出入国管理法に基づき、外国人の入国と出国の審査を行う、いわば国の安全を守る門番です。具体的には、外国人のパスポートや査証(ビザ)を細かく確認し、旅行や仕事など、来日の目的や滞在期間について詳しく話を聞きます。また、データベースなどを用いて、犯罪歴やテロ組織との関わりがないかなどを丹念に調べ、不正な手段で入国しようとしたり、許可なく滞在しようとする外国人を防ぎます。
空港や港などの出入国管理施設では、毎日多くの外国人旅行者や仕事で来日する人と接します。一人ひとりと向き合い、限られた時間の中で素早く、かつ正確な判断をしなければならず、非常に責任の重い仕事です。国際情勢や社会情勢は常に変化するため、最新の法律や規則を理解し、状況に応じて適切に当てはめる能力が求められます。
近年のテロや感染症の世界的な広がりなど、国境における安全保障の課題は複雑化しています。そのため、警察や税関、検疫所など関係機関と協力し、常に情報を共有しながら任務にあたることが重要です。さらに、近年増加している外国人労働者や留学生に適切に対応したり、人身売買や密輸などの国際犯罪を防ぐことも、入国審査官の大切な仕事です。このように、入国審査官の仕事は、私たちの安全な暮らしを守る上で、ますます重要性を増していると言えるでしょう。