
作業療法士: 可能性広がる未来への道
作業療法士とは、心身に不自由を抱える人々が、日々の暮らしを自分らしく送れるように手助けをする専門家です。病気や怪我、生まれつきの発達障害、歳を重ねることで起こる認知症など、様々な理由で日常生活に困難を抱えている人々に対し、その人らしい生き方を支援します。
作業療法士の支援内容は多岐に渡ります。食事や着替え、お風呂といった基本的な動作の練習から始め、家事や仕事、趣味、地域活動への参加といった社会的な活動の支援まで、その人の状態や目標に合わせて幅広く対応します。一人ひとりの状況を丁寧に評価し、その人に合ったプログラムを作成し、実行していくことが重要です。
例えば、手を使うことが難しい方には、道具を使ったり、動作の方法を工夫したりすることで、少しでも楽に食事ができるよう支援します。また、外出が困難な方には、自宅でも楽しめる趣味を見つけるお手伝いや、地域活動への参加を促すことで、社会との繋がりを維持できるよう支援します。
作業療法士の活躍の場は、病院や診療所といった医療機関だけでなく、高齢者施設や障害者施設といった介護福祉施設、学校や保育園といった教育機関、企業など、多岐に渡ります。さらに、近年は自宅で医療や介護を受ける人が増えているため、自宅に訪問してリハビリテーションを行う機会も増えてきています。
人々の生活に寄り添い、その人らしい生活の実現を支える、温かさと思いやりに満ちた仕事、それが作業療法士の仕事です。