企業価値

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金融

企業価値と時価総額の違いとは?

会社全体の値段を示すのが、会社価値です。まるで会社全体を買い取るとしたら、どれくらいの値段になるのかを表すものと考えてください。これは、会社が持つすべての財産の価値を評価したものと言えます。 会社価値を評価するには、株や社債のように市場で売買されているものの値段だけでなく、土地や建物、機械や設備、特許のように形のあるものや形のないものも含めたあらゆる財産、そして借金も含めて全てを総合的に見ていきます。そのため、会社の本当の力を見るためには欠かせない大切な目安となります。 会社価値の計算方法はいくつかありますが、よく使われるのは、まず会社の株全体の値段に借金の額を足し、そこから手持ちの現金や預金の額を引く方法です。なぜ手持ちの現金や預金を引くかというと、会社を買収する時に、そのお金で借金を返せると考えられるからです。 会社価値は、会社同士の買収や合併の際にとても重要な役割を果たします。買収する時の値段は、普通はこの会社価値を基準にして話し合いが進められます。また、投資をする人たちは、会社価値をじっくり調べることで、会社の将来性や儲ける力、お金のやりくりの上手さなどを総合的に判断し、投資をするかどうかの判断材料にします。 会社価値が高いということは、それだけ会社の財産価値が高く、儲ける力も強いと見なされます。反対に、会社価値が低い場合は、会社の財産価値が低いか、儲ける力が弱い、あるいは借金が多いなど、何らかの問題を抱えている可能性があると判断されます。このように、会社価値は会社の状態を様々な角度から理解するための重要な情報であり、投資判断だけでなく、経営判断にも役立つ重要な指標と言えるでしょう。
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持続可能な未来へ ESG経営の基礎知識

環境(かんきょう)、社会(しゃかい)、企業統治(きぎょうとうち)の頭文字をとった「ESG経営」は、これからの企業にとって欠かせない考え方です。従来の利益追求だけを目的とするのではなく、地球環境や社会への影響も考慮に入れ、責任ある経営を行うことで、企業の長期的な発展と地球全体の持続可能性を目指すものです。 具体的にどのような取り組みを行うのかというと、まず環境面では、工場などから排出される二酸化炭素の量を減らすことや、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの利用を進めることが挙げられます。また、製品を作る際に、環境への負担が少ない材料を使うことも重要です。 社会面では、従業員が働きやすい職場環境を作ることが大切です。適切な賃金や労働時間を設定し、ハラスメントなどの問題がない、誰もが安心して働ける環境を整える必要があります。さらに、地域社会に貢献する活動も重要です。地域のお祭りへの参加や、地元の学校との交流などを通して、地域との良好な関係を築くことが求められます。 企業統治の面では、経営の透明性を高め、公正で健全な組織運営を行うことが重要です。株主や従業員など、様々な関係者に対して、経営状況を分かりやすく説明し、不正がない公正な意思決定を行う必要があります。 近年、世界中でESGへの関心が高まっており、投資家や消費者はESGに配慮した企業を高く評価するようになっています。ESG経営に取り組むことは、企業イメージの向上につながり、新しい顧客を獲得することに役立ちます。また、優秀な人材を確保するためにも、ESG経営は重要な要素となっています。地球規模での環境問題や社会問題が深刻化する中で、持続可能な社会を作るためには、ESG経営は今後ますます重要になっていくでしょう。