プレス加工

金属を押し付けて様々な形を作る、金属プレス加工。この加工を行うのが金属プレス工です。私たちの身の回りにある、例えば自動車や家電製品など、様々な製品に使われている部品の多くは、金属プレス工の技術によって作られています。 金属プレス工の仕事は、プレス機械を操作するだけではありません。まず、どのような形に金属を加工するかを決める金型を、プレス機械に正しく取り付け、調整する必要があります。材料となる金属板を機械に供給し、加工が始まったら、機械が正常に動いているか、製品の品質に問題がないかなどを監視します。加工が終わったら、完成した部品の寸法や形状などを検査し、基準を満たしているかを確認します。 金属プレス加工では、ミクロン単位の精度が求められることが多く、高い技術と豊富な経験が必要です。また、大きな機械を扱うため、安全にも細心の注意を払わなければなりません。作業手順を一つ一つ確認し、安全装置を正しく使うことはもちろん、周囲の作業状況にも気を配り、事故が起こらないように常に気を張っている必要があります。 近年は、コンピューターで制御された自動化されたプレス機械も増えてきました。しかし、機械の操作や金型の調整、製品の検査など、人の手による作業は依然として欠かせません。ものづくりの現場を支える上で、金属プレス工は重要な役割を担っていると言えるでしょう。製品の品質を維持し、安定した生産を行うためには、金属プレス工の熟練した技術と経験、そして安全に対する意識が何よりも重要なのです。