ストックオプション

会社で働く人にとって、自社の株を将来、あらかじめ決めた値段で買える権利のことを「株式購入選択権」と言います。これは、よく「ストックオプション」と呼ばれています。この権利は、会社から与えられた期間が過ぎた後に使うことができます。 例えば、入社３年後から５年後までの間に、１株あたり1000円で会社の株を買える権利をもらったとします。この1000円という価格は、権利をもらった時点で決められています。 もし、３年後から５年後の間に会社の業績が良くなり、株価が1500円に上がったとしましょう。この時、あなたは1000円で株を買う権利を持っているので、1500円の株を1000円で買うことができます。つまり、１株あたり500円の差額があなたの利益になります。100株持っていれば、500円×100株で５万円の利益になります。 反対に、もし会社の業績が悪化し、株価が1000円より下がってしまった場合はどうでしょうか。例えば、株価が800円になったとします。この場合、1000円で株を買う権利を持っているあなたは、わざわざ権利を行使して1000円で買う必要はありません。市場で800円で買えば良いからです。権利を使わなければ損をすることはありません。 このように株式購入選択権は、将来の株価上昇を見込んで、あらかじめ株を買う権利を確保しておくことができる仕組みです。会社にとっては、社員に会社の成長を促すための動機付けとして、社員にとっては将来の利益を得る機会として活用できます。ただし、権利を行使できる期間には期限が設けられている場合もあるので、注意が必要です。権利をもらった際には、しっかりと条件を確認しておきましょう。